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仏教関連の図像データベースがIIIF対応で公開されました。

SAT大蔵経テキストデータベース研究会(代表:下田正弘東京大学教授)より、大正新脩大藏經図像データベース:SAT大正蔵図像DB(ベータ版)がIIIF(International Image Interoperability Framework)対応かつタグ検索機能付きで公開されました。

 

今回データベースとして公開されたのは、大正新脩大藏經全100巻のうち12巻を占める、図像とその解説を主とした部分で、「図像部」「図像編」などと呼ばれているものです。正式なご紹介については、上記URLのサイトにアクセスすれば表示されると思いますのでそちらをご覧ください。こちらのブログでは、使い方と技術面の話を少し書いてみます。

 

高画質画像とページ画像内の各図像へのタグ付与をテーマとして進めてきたプロジェクトでしたが、運の良いことに、このブログで何度か採り上げてきたIIIFが、ようやくきちんと使えるようになり、こういった利用に比較的適しているMiradorというビューワも出てきましたので、これに全面的に対応しました。

裏話はともかく、まずは使い方の解説です。

 

はじめの画面

最初のページにアクセスすると、ご紹介文のウインドウが表示されます。このウインドウを下までスクロールして閉じると、最大サイズ(6000万画素画像を25枚つなげたものです)の曼荼羅をご覧いただけるようになっています。まずは拡大縮小してみて、スムーズにできるかどうか試してみてください。スムーズにできなければ、サーバが混雑しすぎているか、手元のネットワーク回線がちょっと無理だと言っているかのどちらかです。

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普通にページめくりで閲覧

普通にページをめくって見ていく場合は、ページの上部に「第1巻」「第2巻」というリンクが用意してあるのでそちらをクリックしてください。あるいは、ビューワMiradorの左上のボタンをクリックして「新しいオブジェクト」を選んでいただくと、このシステムに登録されている画像群(マニフェスト)のリストが表示されます。いずれかをクリックするとそのマニフェストが表示されるようになっています。マニフェストを表示すると下図のようになります。下部にずらっとならぶサムネイルにマウスカーソルをあわせると、そのページが含まれる文献のタイトルがポップアップ表示されますので、必要に応じて確認してください。

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画像につけられたタグを検索

SAT大正蔵図像DBでは、タグを検索できます。また、有名な名称はローマ字表記等でも検索できます。たとえば「bishamon」の検索結果は以下のようになります。タグ付けの対象となった画像が切り出されて表示されます。(IIIF Image APIを使っています)そして、ページ番号のところをクリックすれば、その画像が含まれるページを開けるようになっています。

 

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大きなサイズでヒットした画像を確認

検索結果画面の画像をクリックすると、下記のように拡大表示されます。単に大きいサイズで確認しただけの場合はこれが便利です。カーソルの左右キーや画面左下の矢印キー等で、この検索結果画面の画像を順次見ていくことができます。

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複数の画像をそれぞれ拡大縮小できるように並べて表示

検索結果画面のチェックボックスをクリックすると、小さなカートが表示されて、そこに小さなサムネイル画像が表示されます。これは、チェックボックスをクリックするたびに小さなサムネイル画像が追記されていく仕組みとなっています。ここから削除したい場合は画像をクリックすれば削除されます。ひととおり、並べて閲覧したい画像を選んだら「並べて表示」ボタンをクリックすると下記のように並べて表示されます。それぞれのウインドウで拡大縮小されますので、気になる画像の周囲の状況を確認するときなどにも便利だと思います。

 

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タグで検索(その1)

画像上のタグ付けされた箇所にカーソルをあわせると、タグの内容が下図のように表示されます。ここのタグではきちんとつけたものではないので情報が少ないですが、「邪鬼:複数」をクリックすることで、「複数の邪鬼を台座にしている図」で再び検索をすることができます。

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タグで検索(その2)

しかし、ヒット数が少ないとちょっと残念なので、別の図像のタグをみてみます。そうすると「山型宝冠」というタグがついていますので、これをクリックしてみます。

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タグ検索の結果

下記のように、山型宝冠を頭につけている図像が検索結果表示されます。

 

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画像を並べて表示する準備(再)

上記にて説明したように、複数の画像を並べて表示してみましょう。まずは下記のように、準備からです。各検索結果図像の下についているチェックボックスをクリックするとカートに小さなサムネイル画像が追加されていきます。

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画像を並べて表示

再び、「並べて表示」ボタンをクリックすると下記のようになります。ただし、サーバ負荷が高い状態のときなどは若干反応が鈍いことがありますので、ご注意ください。

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当該ページが含まれる書籍のタイトルの確認

表示している画像がどの書籍に含まれているのかを確認するためには、まず、画面の下記の部分に注目してください。「…」となっている箇所をクリックすると…

 

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下記のようになりますので、既出ですが、マウスカーソルをサムネイル画像にあわせると書籍タイトルがポップアップするという風になっています。

 

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終わりに

さて、ここまで、いかがでしょうか。日本美術史のみなさまが大変頑張ってくださったおかげで、試験的な公開にしてはなかなか良い感じになっていると思います。

 システム構築は、IIIFに準拠したことで、既存のビューワやサーバソフトをはじめ、様々な面でメリットを享受しています。

 全体として、まだ改善の余地が大きいので、みなさま、ご意見・ご感想・ご協力などいただけますと幸いです。

 

今後とも、よろしくお願いいたします。