2017-01-01から1年間の記事一覧
先日、NDLライブラリーカフェのアナウンスがありました。第2回を私が担当させていただくことになりましたが、これは、次世代開発室の皆さんと暖めてきたもので、地域資料+IIIF+地図年表マッピング、を参加者のみなさんで色々試してみよう、という企画です。…
IIIFの導入・運用にあたっての課題と解決方法を知りたいというお話をいただきましたので、ここまでの筆者の体験について少しご紹介してみたいと思います。導入方法についてご紹介した前回の記事とあわせてご覧いただけますと幸いです。 まず、全般的な印象に…
IIIFの導入の仕方がよくわからない、という声を結構あちこちで聞きます。ブログ記事として断片的に書いてきているのですが、それをいちいち探して読んでいただくのも大変ですので、改めて簡潔に記しておきます。ただし、既存のサーバ環境やサーバ・ネットワ…
いよいよ、出ました。 IIIF Curation Viewer | 人文学オープンデータ共同利用センター の重要なアップデートです。 一言で言うなら、 「世界各地の高精細画像で簡単に自分の仮想コレクションを作れるようになりました」 これは、IIIFが目指す世界における重…
IIIF対応ビューワの代表格の一つ、Miradorが、2.6.0にて、ようやく、右⇒左ページめくりを実装することになったようです。以下のページでアナウンスされています。 Releases · ProjectMirador/mirador · GitHub このページから、ビューワもダウンロードできる…
ついに、待ちに待っていた京都大学附属図書館からのIIIF対応デジタルコレクションが公開されたようです。「京大貴重資料デジタルアーカイブ」だそうです。素晴らしいことです。 京都大学附属図書館は、東京大学大学院人文社会系研究科人文情報学拠点に続いて…
ここまで、「デジタルアーカイブにおけるテクスト資料の扱い」ということで、TEIガイドラインの解説をしてきました。しかし、実際に使ってみる話をまだ全然書いておりませんでしたので、今回は、実際に使ってみる手順のはじめのところについてご紹介したいと…
前回記事に続けてもう一つ、デジタルアーカイブにおけるテクスト資料の扱いについての記事です。 ここまで、このブログでTEIに関する話を読んできていただくと、「そんなに細かいタグを付けるのは大変だ」と思ってしまわれる人も結構おられるのではないかと…
やや間が空いてしまいましたが、先日より何度かご紹介しているTEI (Text Encoding Initiative)に関するご紹介の続きです。 先週、カナダのモントリオールにて開催されたDigital Humaities 2017というカンファレンスで、TEIコミュニティが賞をもらいました。…
Miradorの2017年6月版に右⇒左のページ閲覧機能を追加しました。要するに、日本や中国等の縦書き資料を、読む方向に(右から左)にあわせてページを閲覧できるようにする機能です。Miradorはこれができないのが東アジア文化圏にとってはちょっと残念なところ…
前回・前々回に引き続き、TEIの話です。前回、ごく基本的なマークアップでもOKだということを少し書きましたが、それでは試しに、ということで、青空文庫の『走れメロス』をTEIにて書いてみました。それがこちらになります。 特に説明するようなことはあまり…
TEIに取り組むには、一人で取り組むか、プロジェクトとして複数人で取り組むか、という二つのやり方があります。一人で取り組む場合には、とにかく自分で頑張ってみればいいのですが、プロジェクトとして複数人で取り組む場合には、まず、役割分担をする必要…
デジタルアーカイブ学会が設立されて第一回の学術大会が開催され、ジャパンサーチ(仮称)がその姿をみせつつあるなど、デジタルアーカイブが再び脚光を浴びつつあります。しかしながら、我が国ではデジタルアーカイブは以前にもブームになったことがありま…
前回と前々回の記事の続きです。 百鬼夜行絵巻のつながり方についての議論を少し前に山田奨治先生からおうかがいしたこともあり、国デコ(国立国会図書館デジタルコレクション)に百鬼夜行絵巻が二つ入っていることは以前から気になっていました。これも並べ…
今回の記事は、前回の続編ということで、国デコ(国立国会図書館デジタルコレクション)の絵巻画像をサーバ上では分割されたままで配信しつつ、IIIF対応ビューワMirador上でつなげて閲覧するための位置情報の取得を比較的効率的に行うための作業手順について…
何度かご紹介してきた、Miradorに新規搭載されたLayer機能ですが、これを応用すると、複数に分割された画像をまとめて表示する、ということもできるようになります。ここでは具体例として、カルガリー大学の楊先生のリクエストにより、国立国会図書館デジタ…
メールマガジン人文情報学月報のイベントレポートで何度か触れてきましたが、トロント大学図書館の「写本研究のためのデジタルツール」プロジェクトで開発されていた、「既存のIIIFコンテンツを収集・共同編集するツール」が、ついに公式リリースされました…
前回記事の続きのようなものですが、しかし、これも大きなトピックかもしれないと思いましたので、記事を分割しました。 一つの画像に、赤外線写真とX線写真を重ね合わせてみる、というものも、汎用ビューワでできるようになったようです。まずはこちらをご…
また少し時間がたってしまいましたが、今回は、6月にヴァチカンで開催されたIIIFカンファレンスで仕入れてきた話を一つご紹介します。IIIFが当初目標としていた、「バラバラになって各地の機関に保存されている西洋写本の断片をまとめて表示する」という機能…
最近、メタデータの書き方について相談を受けることが多いので、今回は、写本や貴重書的な資料の書誌情報の書き方に関して、ちょっと事例を紹介させていただきます。 テクスト資料のデジタル化に関しては、いわゆるISOのような規格ほどかっちりとしたもので…
HTTPSに関して説明する必要はもうあまりないと思います。Webで暗号化通信とサイトの身元保証をしてくれる仕組みですね。これまで、HTTPSは、主に送信されるデータに比較的高度なセキュリティが必要な状況、たとえばパスワードを送信する時などに主に使われて…
IIIF対応ビューワの代表格の一つ、Miradorですが、アノテーション機能と複数画像同時表示機能という大変便利な機能を提供してくれている一方で、右から左へのページめくりに対応していないため、東アジア系の資料に適用することがなかなか難しい状況でした。…
さて、本日は夕方からデジタルアーカイブ学会設立総会に参加する予定です。すでにWebサイトには「デジタルアーカイブ学会設立趣意書」が公開されていますので、目指す方向はここで提示されているものと思われます。 これを拝見してまず思ったことは、学会に…
いつアナウンスされたのかよくわからないのですが、国文学研究資料館の古典籍のデータベースに「書誌URL」というものがつきました。これはいわゆるパーマリンクに近いものなのではないかと想像しています。たとえば、下記の引用画像の赤線部をご覧ください。…
ところで、先日、国立公文書館から、 最新のIT技術を活用したデジタルアーカイブ・システムの調査検討報告書(平成29年1月)(PDF) というものが公開されたようで、「調査・報告書等」のページから閲覧できるようになっています。前の記事にてご紹介したブロ…
また更新の時間が空いてしまいましたが、今回はIIIF maniefstファイルの書き方について、Web標準の世界で有名なあの神崎正英さんがインフォコムのブログにて解説記事を書いてくださっています。 特に、まだ私が取り組んでいないrange等の書き方についても解…
昨日知ったのですが、東京国立博物館のhttp://webarchives.tnm.jp/ 配下で公開しているデジタルコンテンツの利用許諾条件(ライセンス)が変更され、以下のようになったそうです。 当館で公開しているデジタルコンテンツ(画像、テキスト等)のうち、 著作権の…
前回のブログ記事でご紹介した、王一凡さんによる「異体字セレクタセレクタ」ですが、一部で、絵文字も扱えると話題になっているようです。絵文字と言えば、Unicode Consortiumでもemojiと呼ばれているほどに、日本発のような感じになっております。文字表は…
今回は、Unicodeで異体字を扱う際の便利ツール、「異体字セレクタセレクタ」のご紹介です。 みなさま、パソコンやスマホ・携帯などで文字入力をする時、最近は特に文字がUnicodeかどうかなど、気にすることもなくなってきていることが多いのではないかと思い…