Miradorの2017年6月版に右⇒左のページ閲覧機能を追加しました。要するに、日本や中国等の縦書き資料を、読む方向に(右から左)にあわせてページを閲覧できるようにする機能です。Miradorはこれができないのが東アジア文化圏にとってはちょっと残念なところなのですが、5月のスタンフォードでのシンポジウムで、この機能をきちんとつけないと東アジア文化圏での今後の展開には厳しいということを改めて主張して、今回こそは本家にマージしていただけるというお話をいただきました。ので、今度こそはと大きく期待しているところです。
こちらでMiradorに標準搭載されている『唐糸草紙』をご覧いただけば、ご確認いただけるかと思います。この『唐糸草紙』は翻刻もついていますので、以下のような感じになります。
ページ下部のサムネイル一覧を確認すると、以下のように右から左に並んでいるのがわかると思います。
サムネイルを一覧する表示モードもありますが、そちらでも、右から左に並んでいます。
大体、こういう感じですので、東アジア文化圏の古典籍の一般的な利用にはこれでそれなりに使えるようになるのではないかと思います。
以下に、今回の改良版のMiradorのJavascriptも置いておきましたので、よかったら使ってみてください。
http://candra.dhii.jp/nagasaki/mirador201708rtl/mirador/build/mirador_rtl_201708.tgz
なお、この機能にコンテンツを対応させるためには、IIIF Manifestの中で、viewingDirectionの値を'right-to-left'と書いておかねばなりません。まだ一部のベンダーさんは対応できていないような感じですので、きちんと対応してくださいね。
ということで、今後ともよろしくお願いいたします。