日本大学文理学部のシンポでIIIFの話をします。

 明日は日本大学文理学部で行われるシンポジウムで少しIIIFのご紹介をさせていただきます。情報感度が高い人には「またあの話か」という感想しかないだろうと思いますが、経団連の会長が今期の人になってようやくメールを使うようになったという話題が出たり、某大辞典デジタル版が5万字のうちの多くの文字がパソコンで表示できないという前提で切り出し文字画像で作成され、しかもWindows対応のみのスタンドアロン版で作成発売されてしまったりと、まだまだ意志決定をされる方々のところまでIT関連の情報を共有することは我が国にとって大きな課題であるように改めて思っておりまして、最新のシステムの開発に没頭したい気持ちも強いのですが、しかし、地味にきちんと、なるべくわかりやすい言葉で現在の状況を広めていく努力がつねに重要であると肝に銘じているところです。

 

 ところで、今回のお話を準備するにあたって、少し対策が必要な状況が発生して、まあなんとか解決できたので、もしかしたらみなさんのお役に立つかもしれないと思い、メモとして残しておきます。

 

 今回も、トロント大学図書館で開発されているOmeka IIIF Toolkit を事例の一つに使おうと思っていたのですが、以前にhttpで登録したIIIFコンテンツやNeatline上のannotationのIIIF Manifest / IIIF Image APIURIが、httpsにリダイレクトされるようになったことでなんだかうまく動かなくなってしまったのです。リダイレクトの仕方をきちんとすればちゃんと動くのですが、しかし、この状況では、もはやhttpのURI自体に意味がなく、なるべくhttpsに変更してしまった方がいいように思ったのです。

 もちろん、一つずつ手で直していくこともできますが、それではどうにもこうにも大変です。そこで、Omekaのデータが実際に登録されているMySQLのデータベース上で直接書き換えてしまおう、というわけです。

 MySQLのデータベース自体のいじり方は、色々なサイトで解説がありますのでそちらに譲ります。ここでは、mysql -u root -p で use <Omekaが使っているDB名> で、とりあえず当該のDBを触れる状態になっていることを前提とします。

 ここでは、omeka_element_texts と omeka_iiif_items_cached_json_data のテーブルに、修正すべき内容が含まれているようです。そこで、それぞれ、

 

update omeka_element_texts set text=replace(text, 'http://unique_name', 'https://unique_name.');

update omeka_iiif_items_cached_json_data set data=replace(data, 'http://unique_name', 'https://unique_name');

 

という風にすると、Omekaに登録した情報やNeatlineで付与したannotationの類いを一通り修正できるようです。ただ、気をつけていただきたいのは、unique_nameのところがちゃんとユニークでないと、余計なところまで変換してデータが全部ダメになってしまうという点です。当然のことながら、作業をする前にダンプはとっておきましょうね。